ここでは、「Shadowverse EVOLVE Japan Championship 2024（以下、JCS）」にて10勝0敗の全勝優勝を飾った、たくぽん選手のデッキを紹介する。

JCSとは、1年間に開催された様々な大会の上位入賞者だけが出場を許される、まさに今年度の王者を決めるための大会だ。
公式大会の中で唯一「構築戦BO3」のルールで開催され、選手はそれぞれ2種類のデッキをぶつけ合い、両方のデッキで勝利する必要がある。
片方のデッキで勝利しても、もう片方のデッキで勝利しないと勝ち進めない、最高峰の舞台にふさわしいハイレベルなルールとなっている。

今年のJCSでは多くの選手が「秘術ウィッチ」、そして「吸血鬼ナイトメア」を持ち込む形となった。
優勝した、たくぽん選手もその一人である。
それではデッキを見ていこう。

■「吸血鬼ナイトメア」

デッキコード：3DX04

「吸血鬼ナイトメア」は大量の『フォレストバット』で戦う攻撃力が非常に高いデッキだ。
低コストのカードで序盤から盤面を作り、『闇夜の姫・ヴァンピィ』で押し込むのがメインプランとなっている。

非常に高い攻撃力が売りの「吸血鬼ナイトメア」だが、たくぽん選手は『真紅のローズクイーン』の採用で新たなプランを生み出した。

『真紅のローズクイーン』は、コスト2のカードをプレイするたびに強力な能力が働くフォロワーだ。序盤の攻めを相手に上手く守られてゲームが後半にもつれ込んだときに『真紅のローズクイーン』が真価を発揮する。終盤に使いづらくなったコスト2のカードを利用して、戦況を大きく変えることができるだろう。
また、「吸血鬼ナイトメア」には『眷族への贈り物』がある。

このカードはコスト2でありながら、墓場の吸血鬼・カードが5枚以上あればコスト0でプレイできる。
PPを消費することなく『真紅のローズクイーン』の能力を働かせることができる非常に強力なカードだ。

序盤で使えるコスト2のカードをあえて温存しておき、『真紅のローズクイーン』で一気に巻き返すシーンはフィーチャーマッチでも印象的だった。

■「秘術ウィッチ」

デッキコード：28WFE

もう片方の「秘術ウィッチ」は、高い対応力が武器のデッキだ。
キーカードの『真実の究明者・ファウスト』は、状況に合った土の印・アミュレットをデッキから選んでプレイできるという幅広い選択肢を持つカードだ。『真理の魔鏡』で強力なフォロワーを使いまわしたり、『お菓子の家』で回復したりといった動きがJCSでも非常に多くみられた。

ここで注目したいのは2枚採用の『エンジェルバレッジ』、そして1枚だけ採用されている『錬金術の代償』だ。

この2種類のカードに共通して言えることは「特定の相手に対してより強く作用する」ということだ。
『エンジェルバレッジ』は「吸血鬼ナイトメア」の『フォレストバット』に対して非常に高い効率の除去を行うことができる。

また、『錬金術の代償』は「秘術ウィッチ」同士の戦いで、『永劫を求む者・ケリドウェン』や『エレメントシャーマン・ライリー』といった、墓場から再利用されたくないカードを消滅させることができる。
もちろん他の場面でも活躍が期待できるが、この2枚を採用することで「吸血鬼ナイトメア」と「秘術ウィッチ」への対応力は確実に上がったと考えられる。
これらのカードの採用から考えられるのは、「JCSに秘術ウィッチと吸血鬼ナイトメアを持ち込む選手が多い」ということが、たくぽん選手には事前に見えていたということだ。
環境を読み切ったうえでのデッキ構築とそれに適したプレイング。
すべてが揃ったからこその全勝優勝だったのだろう。

JCSでは「光影の二重奏」の登場で大幅な強化を受けた「吸血鬼ナイトメア」と「秘術ウィッチ」が優勝を収めた。
JCSの結果が、今後のCS環境や店舗予選、Spring Cupにどのような影響を与えていくか目が離せない。

▼「Shadowverse EVOLVE Championship2024」の配信は、こちらのページをご確認ください

【Day1】Shadowverse EVOLVE Japan Championship 2024

https://www.youtube.com/live/RHcH-xLxj7M?si=XPYFqANgvLqBstS0

【GRAND FINALS】Shadowverse EVOLVE Japan Championship 2024

https://www.youtube.com/live/C7Wo4swfSJM?si=Fjci7nEPj_mLbNRP

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